この記事では
という方に向けて基本的な3枚卸しを解説します。
パパ!
おさかなするの?!
するよ!
今回は3枚卸しだよ
今日は何が食べれるのかなぁ
(お腹すいた・・・)
でもその前に、魚の構造を理解することが大切だから
りるべぃもしっかり勉強しようね!
・・・ワカリマシタ
食べることにしか興味ないのね・・・
必要な道具は?
魚を捌くのに必要最低限の道具を紹介します。
普段僕が使っている道具がこちらです↓
- 小出刃包丁(1番使用頻度が高いです。家庭用にはこれで十分)
- 出刃包丁(初めて買った包丁。魚が大きいときに使用)
- 柳刃(刺身)包丁(義母からの譲りもの。腹骨のすき取りから切り付けまで使用)
- 鱗取り(主に鱗が大きい魚と血合いの掃除に使用)
- 骨抜き(アジなど小型の魚の小骨抜きに使用)
- 金たわし(鱗が細かい魚に使用)
出刃包丁1本でも問題なく捌けますが、
綺麗な切断面や見栄えを良くしようと思えば、柳刃包丁があると重宝します。
僕自身始めた頃は出刃包丁1本で捌いていました。
以外に使うのが「金たわし」です。
ブリやハマチ(イナダ)などの青物系は鱗が細かいので金たわしのほうがやりやすいです。
魚の基本的な構造
魚を捌く前に、魚の構造を知っておくことが重要です。
基本的な構造はどの魚でも同じになります。
主要な部位や骨の構造などを画像で解説していきます。
特に骨の名称については今後もよく使うことになりますので、
覚えておくと説明の理解がしやすくなると思います。
なんとなく構造が分かったところで、次は3枚卸しの準備を進めていきます。
下処理
基本的な下処理は
- 鱗をとる
- 頭を落とす
- 内臓を取る
- 血合いを掃除する
という順番になります。
下処理だけして寝かせる場合などは特に丁寧に作業することで、
魚を美味しくすることが出来ます。
3枚卸しの基本
スムーズに卸すための原則というかコツを紹介します。
腹→背→背→腹
原則として「腹→背→背→腹」と覚えておくと良いでしょう!
僕自身も実際に魚を前にして、どこから包丁を入れればよいのかよく悩みました。
youtubeなどで上手に魚を捌く動画を見ていると大体この順番で捌いています。
やってしまいがちなミス
3枚卸しの解説をする前に
やってしまいがちなミスを紹介します
パパが前に
「やっちまった~!」
って言ってたやつ?
よく覚えてるね・・・
中骨の超えて反対側の身を切ってしまう
魚を捌く時の代表的なミスがこちらになります。
下の図のように中骨を超えて反対側の身を切ってしまう事です。
包丁の角度や、力の入れすぎに注意!
僕自身、慣れない頃はこの惨事に気づかず包丁を進めてしまい、
修正に苦労しましたが、包丁の角度や、
中骨を意識することで大惨事になる前に気づくことが出来るようになりました。
このようなミスも経験して原因を考えることで徐々に減っていきますので、
ポジティブにとらえて、次回の品質向上に繋げましょうw
お腹側から包丁を入れる
さて!それではいよいよここから3枚卸しの解説をしていきます。
まずは1枚目!
魚の置き方
包丁を入れる前の魚の向きは基本的に、
頭を右、お腹を手前
になります。
包丁の入れ方・ガイドライン
まずはガイドラインを入れます。
下の画像の赤ラインの場所に(魚の肛門から尻尾に向けて)包丁を入れていきます。
1本筋を入れるイメージ
尻びれの際を目印として包丁を入れていきましょう!
包丁を入れる角度や深さは下の画像のイメージになります。
包丁は立て気味で大丈夫ですが深く入りすぎると裏に行ってしまうので注意してください。
包丁の入れ方・背骨まで
ガイドラインを入れたら次は背骨に向かって包丁を深く入れていきます。
何回かに分けて徐々に背骨に到達するイメージですが、
サバやサワラなど身の柔らかい魚は身割れをしやすいので、
出来る限り少ない回数で背骨まで包丁を進めましょう。
包丁の角度は下の画像のイメージです。
中骨を感じながら、包丁は水平かつ刃先をやや下に倒しながら包丁を入れていきます。
背骨に到達したら、「カツカツカツ」と良い音を出してやりましょう!
背中側から包丁を入れる
お腹側に包丁が入ったら、魚を180°回転して背中側に包丁を入れていきます。
魚の置き方
頭を左側、お腹を向こう側
に置きます。
包丁の入れ方・ガイドライン
お腹側と同様に、赤ライン部にガイドラインを入れます。
背びれの際を目印として包丁を入れていきましょう!
頭側に行くにつれ背びれがなくなり目印が無くなります。
そこから先はセンスで勝負!w
お腹側と同様に包丁は立て気味で良いですがやりすぎ注意です。
包丁の入れ方・背骨まで
背骨に到達するまで包丁を入れていきます。
包丁は先だけを使いがちですが、背骨と平行になるように刃を広く使いましょう!
お腹側と同様に包丁の角度に注意しつつ背骨を目指します。
包丁が進まなかったり硬いものに当たっている感じがしたら、
一旦包丁をストップして状況を確認しましょう!
背骨と身を切り離す
ここまで来たらあと一息です!
背骨と身を思い切って切り離しましょう!
尾側に包丁を入れる
尾側の下の画像あたりで包丁を貫通させます。
この時逆包丁で入れます。
尾側を切り離さないように注意してください。
頭側に向けて切る(身を背骨からはがす)
一番気持ちの良い瞬間です。
現段階で背骨の頂点と身が繋がっているだけなので、
包丁の向きを変えて「ザー!」っと身を切り離します。
「ザー!」っとです!
気持ちよく切り離せましたか?
最後に尾側の繋がっている箇所を切り離します。
2枚卸し完成
これで俗にいう「2枚卸し」の完成です。
塩焼きなどはこのまま火にかけていきますが、
刺身など骨を除去したい場合は反対側の身も骨からはがしていきます。
反対面は背から
1枚目と同じようにお腹側からでも良いのですが、
作業効率を考えて、そのまま背中側から包丁を入れていきます。
1枚目と同じ要領で包丁を入れていきます。
反対側の身がない分難易度が上がります。
ここが腕の見せ所です!
3枚卸し完成
ふぅ!
なんとか捌けたな
さすがパパ!
あれ?骨に身がたくさん付いてるよ?
子供は見ちゃダメ
上手く卸せましたか?
おめでとうございます!3枚卸しの完成です!!
反対面は結構身が残ってしまいがちですが、慣れればコツがわかってきます。
卸した後の骨を観察して次に繋げましょう!
腹骨を取る
3枚卸しは完了ですが、まだ骨は残っています。
刺身で食べる場合などは腹骨をすき取る必要があります。
上の画像の様に逆包丁で身と腹骨をはずします。
腹骨を起こすイメージです。
出来るだけ身を残して腹骨をすき取ります。
血合い骨(小骨)を取る
小型の魚であれば小骨は抜きますが、ある程度のサイズの魚になると
小骨は抜かずに切り取ります。
小骨と血合い部分のぎりぎりに包丁を入れて、背身と腹身に切り分けます。
皮を引く
特にお刺身にするときには重要です。
腹側の白い部分をいかに残せるか・・・
皮引きの腕が試されます。
コツとしては尾側から包丁を入れますが、
包丁はまな板に押し付けるようにして左手で皮を引っ張るようにすることで上手に引けます。
湯引きや炙りの時はあえて残す
タイなどの皮目が美味しい魚は、あえて皮を引かずに
「湯引き」や「炙り」でより美味しく食べることが出来ます。
塩水処理
3枚卸しをしてそのまま刺身や料理をしても良いのですが、
ひと手間加えることで臭みが抜けて断然美味しく食べれます。
臭み抜き
- 卸し身に塩を振って10分ほど放置(身の大きさによる)
- ボールに水と氷と塩を入れて塩水を作る(舐めて若干しょっぱいぐらい)
- 身に汗をかいているのを確認して塩水につけて洗う
- ボールから上げ、キッチンペーパーなどで水分を取る
どれだけ新鮮な魚でも魚の匂いは残ります。
塩水処理をすることで魚が苦手な人でも気にならないぐらい臭みが抜けて美味しくいただけます。
手間だけど美味しくなる
確かにめんどくさい工程ではありますが、
美味しく頂くために避けては通れない工程だと思います。
一度お試しあれ。
完成
ようやく完成です。あとはお好きに切り分けるだけ!
手間をかけた分美味しく頂けることでしょう!
用途ごとに切り付ける
刺身であれば、「平造り」や「そぎ切り」で
焼きや煮物であれば大きめに。
用途ごとに切り分けたら、あとは食べるのみです。
まとめ
お疲れさまでした。
長くなりましたが、基本的な3枚卸しについての解説は以上になります。
僕自身最初は失敗ばかりでしたが、今ではいっちょ前に捌いています。
皆さんも失敗を恐れずポジティブに楽しみましょう!
魚種によってやり方の違いもあるのでこれから徐々に解説していきたいと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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